サンスクリット語で「青い喉」を意味するニーラカンタ(Nee-luh-kuhn-tuh)は、シヴァ神のそれを指します。シヴァ信仰に受け継がれる神話の一つに、”乳海を掻き混ぜる*1”と題された物語があります。デーバ*2とアスラ*3たちが一堂に会して、不死を授かると伝えられるソーマ*4という甘美の酒を再び造りだすため大いなる海を掻き混ぜている。この酒造は三段階の攪拌作業を経て行われる。ついにその最終段階までたどりついたとき、神々はねばねばした漆黒の毒(ハラハラ*5またはカラクタ*6)が海の深みより沸き起こってくるのを目にする。自分たちが招いてしまった恐ろしい事態におののき、恐怖の感情をあらわにそれぞれの顔を見回すけれど、誰も進んで処理しようという者はいなかった。すると、シヴァ神がすっと前へでた。力に満ち溢れたその喉へと毒を流し込むと、猛毒がみるみるうちに神聖な美酒へと変わっていった。それが、至高の意識だけが放つことができる光、万物に行き渡り浸透していく光でつくられた美酒となった。
ニーラカンタ瞑想とは、この神話に登場するシヴァ神の喉の名前をとった瞑想法です。思考と感情を塞いでいる障害を、理論に則って順序よく解放していくものです。障害は、私たちの奥深い意識から届けられる素晴らしい贈り物から、私たちを遠ざけようと働くものです。この障害に働きかけて、思考と心を暗闇の因果的連鎖から解き放っていくのが、この瞑想法です。また意識を、澄んだ開放的な視野が維持できる場所にしっかりと留めておくためのものです。ニーラカンタ瞑想によって徐々に浄化が行われると、私たちそれぞれが抱えている限界は、聖なる叡智と恩恵によって生み出される無限の心の喜びへと変化をしていきます。
ポール・ミュラー・オルテガ博士は、インド宗教学とヒンドゥーのタントラ思想の分野において、国際的に高名でもっとも高く尊敬されている学者のひとりです。博士は、このブルー・スロート・ヨガ*7の創始者であり、素晴らしいニーラカンタ瞑想とともに、カシミール地方に成立した非二元論を唱えるシヴァ派の スヴァタントラ学派 の哲学を教えています。
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Om Hrim Namah Shivaya Tasmai Shri Gurave Namah
I offer reverence to the divine union of Shiva and Shakti, I bow down to that auspicious Master
オウム・フリム・ナマ・シヴァヤ タスマイ・シュリ・グラヴェ・ナマハ
シヴァとシャクティの聖なる調和に敬意を表し そこに現れた幸運の師を前に「真」の礼を捧げます。
*1 原題 “The Myth of the Churning of the Ocean of Milk”
*2 Deva: 神 (サンスクリット語)
*3 Asura: 悪神 (サンスクリット語)
*4 Soma: ガガイモ科の樹液から造ったといわれる古代の聖酒。 蘇摩とも書かれる。(広辞苑より)
*5 halahala
*6 kalakuta
*7 Blue Throat Yoga:「青い喉のヨガ」と訳される。